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執筆者の写真Yasushi Kuroiwa

「強気転換、日銀の政策変更は織り込み済み?」~3/12(夕刊)

 本日の日経平均は 506.19 円高の 29717.83 円で取引を終了した。朝方はもみ合いスタートとなったものの、その後は徐々に上昇幅を拡大。景気敏感株を中心に騰勢を強める形となった。


 注目のメジャーSQ は 29262.41 円。株価はこれを安定的に上回ってきたことで、徐々に買い優勢の展開。上昇幅を拡大させる形となった。

 焦点となっていた上方の窓埋めは、窓上限(29336.60 円)を悠々と突破。先高観の強いチャート形状となっている。下方に壁が存在していることになり、目先は上方の窓(29996.39 円―30044.43 円)を目指すことになりそうだ。チャートは「強気形状」へと転換。一連の下落相場は終了したことになる。


  一方、ちょっと気になるのが、日銀に関しての報道だ。「年6兆円ペースの ETF 購入原則を削除する方向」と報じられており、株価に悪影響を与える可能性がある。ただ、ファストリ(9983)はやや軟調な推移となったものの、全体相場はこれを特に悲観していない。「すでに織り込み済み」とばかりに上げ足を速めているのだ。来週の日銀金融政策会合を待たずに、市場が先走って「政策変更」を織り込みに行っているような感じとなっている。なので、投資家はこの件に関して、あまりナーバスになる必要はなく、ここから正々堂々と買い進むしかない。遅ればせながら、市場は「大丈夫」と暗に言っているようだ。


 足元で円安傾向、米株高が続けば、日本株も高値追いの展開となるだろう。短期的な調整局面が終了したことで、ここからは売り方の買い戻しも期待できることになる。景気敏感株、ハイテク株などには積極的な買いが入ってきそうだ。投資家も素直にこれについて行くしかない。


<マーケット・ストーリー>

傍からの突風で、ふわふわ怪獣は奇跡的に空へと舞い上がった。そして下ひげ老人がつぶやく。「さて特別な問題です。なぜ上がったのでしょうか?」――そんなの分かるわけない。ただ、ひとつ言えることは、特別な問題・・・そうスペシャル・クエスチョンということだ。そうか、略して SQ ということか・・・。

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