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執筆者の写真Yasushi Kuroiwa

「買い先行も、自律反発の域は出ない」~3/1(朝刊)

 先週末の米国株式相場は高安まちまち。ダウ工業株 30 種平均は 469.64 ドル安の

30932.37、ナスダック総合指数は 72.96 ポイント高の 13192.34 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 29255 円付近での推移。したがって、本日の東京株式相場は堅調スタートを想定。上値を試すものと思われる。


 日経平均の日足チャートでは先週末、ローソク足で大陰線が出現。大きな窓を空けて下落しており、弱気相場が鮮明になっている。上方に大きな壁が位置しており、これが株価を押し下げているとみられる。

 本日は買い先行となりそうだが、買い一巡後の動きには注目だ。寄り付きでの上昇幅は限定的であり、所詮「自律反発」の域を出ないからだ。先週末の下落のインパクトは大きく、それをまだ引きずっていると思われる。買い一巡後は再び売り圧力が強まり、下値を試すかもしれない。


 短期的な下値メドと考えられるのは、やはり下方に空いている窓(28785.71 円―28817.60円)だ。160 円ほどの下落余地があり、本日はそれを埋めるかどうかに注目だ。買い先行が予想されることから、その後はこの窓に引っ張られる可能性がある。投資家は「売りポジション」を維持しながら、その成否を確認する場面となる。


 本日から名実ともに3月入り。その意味で新規資金は入りやすい。本日はハイテク株などを中心にリバウンドが期待できるが、その持続性はどこまでか。再び投資家が悲観に傾く可能性もあるだけに、朝の買い先行は信用できない部分がある。

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