昨日の米国株式相場は上昇。ダウ工業株 30 種平均は 188.11 ドル高の 34084.15、ナスダック総合指数は 236.0 ポイント高の 13535.74 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 28230 円付近での推移。したがって、本日の東京株式相場は堅調スタートを想定。上値を試すものと思われる。
米国株が上昇したのは、ビットコインなどの仮想通貨の反発が大きい。「一部の資産価格の急落が、株式市場に悪影響を与える」との見方が広がっていただけに、安心感がでた格好だ。日経平均は米株高を好感し、上昇スタートとなりそうだ。
ただ、基本的には日経平均の日足チャートは「弱気形状」であり、先安観がくすぶる格好となっている。予想以上のインフレ、米長期金利の上昇が重しとなり、改めて売り直される可能性は十分にある。本日は買い先行となるものの、寄り付きでの「窓空けの有無」が焦点となりそうだ。仮に窓空け上昇となり、大引けまで維持できるのであれば、チャートはいったん強気転換。一連の下落相場は終了したことになる。果たしてそのような強い動きが出てくるのか――そこが、最大の注目点となりそうだ。
投資家は基本的に「戻り売りスタンス」を維持するしかない。明確な買いサインが出るまでは、急落のリスクに備えなければならないのだ。日銀がETFを買わない以上、下値サポートは失われている。再度の急落に対するストッパーが存在せず、株価がつるべ落としとなる可能性は十分にある。ここは引き続き「シビアな眼」で見ていきたい。
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