本日の日経平均は 264.58 円安の 27388.16 円で取引を終了した。売り一巡後は下げ渋る場面があったものの、後場に入ってからは再び売り圧力が強まる展開。下落幅を拡大させた。日経平均の日足チャートでは、長い上ひげが出現。戻り売りの強さを示唆しており、弱気相場が継続している。7/9 の安値をあっさり割り込んだことで、改めて相場の弱さを露呈。軸が下向きに傾いている(中長期的なトレンドは下向きだという)ことを意味している。
直近安値を割り込んだことで、テクニカルの壁は完全に消滅したようだ。その分、下落リスクが高まっており、かなり危険なチャート形状。このまま一気に下値を試す動きになるだろう。この壁の出現の要因となっていたのが、日銀 ETF 買い。もしくは買い観測であり、逆にそれがまったく機能していないことを意味している。「日銀に見放された日経平均」―-そう言っても過言ではなく、投資家は「その日銀の主張」に付き合うしかないだろう。「売りポジション」を維持し、それを利益に換えるしかない。日経平均の下方には3つの窓が位置しており、短期的には3段目の窓下限(28585.21 円)までの下落余地がる。もちろんここまでは既定路線だが、場合によってはさらに突き抜けてしまう可能性がある。あくまでも短期的な下値メドとして意識するにとどめておき、さらなる下落を否定してはいけない。
株価を押し下げているのは、もちろんコロナの感染拡大。世界中で変異種が猛威を振るっており、それが経済の先行きを不透明している。そして米長期金利の低下。年 1.2%程度まで下がっており、「経済正常化=金利の上昇」というシナリオが崩れている。むしろ足元の金利低下が経済の悪化を示唆しており、それが徐々に現実味を帯びている。我々が描いていた「ワクチン普及=経済正常化」のシナリオが崩れており、投資家は再考を強いられる場面に遭遇している。株価も「下方向」を示しており、当分、その流れは止められそうもない。
<マーケット・ストーリー>
竜神池に落ちたからといって、すぐにそこから立ち直れるわけではない。そうこの池は底なし沼だ。一瞬、足がついたように見えたが、すぐに「ズブッ」と足をとられてしまう。「げっ、這い上がれない!」
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