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執筆者の写真Yasushi Kuroiwa

「再び弱気転換、軸下向きを意識させる」~8/27(夕刊)

 本日の日経平均は 101.15 円安の 27641.14 円で取引を終了した。朝方から米株安を受けて売り優勢となり、下値を試す展開。しかし、売り一巡後は下げ渋る動きとなり、下落幅を縮小させた。


 日経平均の日足チャートでは、下影陽線が出現。下方の窓をすべて埋めたことで、強い調整一巡感が台頭。押し目買いが入りやすくなっている。しかし、窓を空けて下落したことで、チャートは弱気形状へと転換。再び軸の傾き(もちろん下向き)を強く意識せざるを得なくなっている。

 東証一部の売買代金は 2 兆 1000 億円ほど。薄商いの閑散相場が続いており、市場のエネルギーは乏しい。今晩は米ジャクソンホールのオンライン会合が予定されており、そこでのパウエル議長の発言に注目。週末要因も重なり、様子見ムードが強いのだろう。東京の感染者が 4227 人と高止まり。コロナ収束の気配は見られず、医療危機、経済ダメージが意識される。そのようななかでの秋の選挙シーズン。これが不透明感を産んでおり、投資家はどうしても疑心暗鬼になりやすい。


 注目の自民党総裁選は 4 人が出馬の意向を示しており、やや乱戦の様相。それが結果的に票の分散を招き、菅首相に有利に働きそうだ。最後に大どんでん返しで進次郎が手を上げれば一変するが、「まだ若い」ということもあり、とりあえずその流れはないだろう。もし、「菅続投」ということになれば、これは「与党敗北」も十分にあり得る状況だ。株価には明らかにマイナスであり、市場はそれを織り込みに行っているのかもしれない。


 あとは風雲急を告げるアフガニスタン情勢。自爆テロで米兵が死亡しており、当然、アメリカによる報復が予想される。そこに大義名分があるかどうか分からないが、イスラム国を相手に大規模戦争もあり得る状況だ。それが株価を押し下げるかもしれず、その辺の流れには注意が必要となる。チャートはとりあえず「弱気転換」。短期的には上方の窓を埋めやすいものの、これで中長期的な相場は明らかに「下向き」となった。


<マーケット・ストーリー>

再びいじめっ子の台頭だ。少し足を伸ばしてみたものの、水面には戻らない。「コイツら、また頭を押さえてやがる」――-この状態が続けば、再び呼吸困難に陥るだろう。「もう、助っ人は現れないのか・・・」

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