本日の日経平均は 267.92 円安の 27013.25 円で取引を終了した。朝方はもみ合いスタートとなったものの、その後は徐々に下落幅を拡大させる動き。下値を試す展開となった。
日経平均の日足チャートでは大陰線が出現。下方の窓を突き抜けている。先安観が強まっており、下値リスクが高まる展開。株価はさらに下押しする流れとなりそうだ。
株価の下落要因となっているのが、新型コロナの感染拡大。それに世界的な景気減速感、さらには政治不信が加わり、投資家の買い手控えムードが高まっている。週末要因も重なり、見切り売りを出す投資家が多かったようだ。
「窓・壁・軸理論」では、下方のテクニカルの壁をブレイクする流れ。下落スピードに一定の歯止めがかかっているものの、売りが売りを呼びやすくなっている。投資家は引き続き最大限の注意が必要だ。
こういう局面になると投資家の多くは「持ちっぱ」にしてしまう。「損しているから売れない」ということで、多くの銘柄で評価損を抱えてしまう。
でも、少しの工夫をするだけで、こういったリスクは回避できる。例えば先物でヘッジ売りを出したり、ダブル・インバースを使って損失をカバーする。ちょっとマニアックな人ならば、オプションを使って、「ここぞ」とばかりに儲ける場面でもある。もちろん現在のインプライド・ボラティリティ(オプション価格から逆算された予想変動率)は 20%程度だから、まだまだ通常モード。本当に急落するかどうかは分からない。それでもリスクを抑えた形で「大儲け」を狙うチ ャンスがあり、それを実行しない手はない。そういった工夫をするだけで、この難局を乗り切 ることができるのだ。
逆に、こういったさえない相場に付き合いたくない人は、「裏・窓理論」のような両建てのサヤ取りをするのも良いだろう。もちろん上昇相場の時にはそんなに儲かるものではないが、もみ合い相場や下落相場のときに無類の強さを発揮する。ありきたりの投資手法では儲からな場面であり、ひと工夫もふた工夫も必要だ。
<マーケット・ストーリー>
「誰かに足を引っ張られている」―-それは間違いない。もう呼吸はできない。あとは沈んで行くだけ。そいて徐々に意識が遠のいていく。「重しを付けられて、海に沈められる人も、こんな気分なんだろうな――」
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