本日の日経平均は 21.70 円安の 29642.69 円で取引を終了した。前場は上昇幅を拡大する場面があったものの、後場に入ってからは上昇が一服。上値の重さを示している。基本的に手掛かり材料が乏しいほか、企業業績、コロナに対する警戒が根強い状況。戻り待ちの売りを浴びやすく、高値圏での売り圧力は大きいようだ。
日経平均の日足チャートでは、上ひげが出現。上方の壁を意識させる展開となっており、弱気相場は継続している。目先は下方の壁に向けて下落することが予想され、投資家は引き続き警戒する必要がありそうだ。
そのようななか、新興市場の銘柄の一部には警戒感が広がっている。昨日、決算発表を行ったロコンド(3558)がストップ安となったからだ。前期は通販事業ということもあり、コロナ禍に も関わらず大きな黒字転換。投資家の期待はかなり高かった。その分、今期の業績予想が期待外れとの見方が強まり、信用買い残の投げ売りが出てきた。市場では業績見通しに対する警戒感が強まっており、投資家が決算を待たずに先んじて処分売りを出すリスクが高まっている。それが将来的な下落リスクを高めているようだ。
そしてもう一つの注目点が、台湾・半導体大手 TSMC の決算だ。ほぼほぼ市場予想通りとなったことで、一定の安心感はあるようだ。ただ、日本の半導体関連はやや軟調な値動きとなっており、全体相場への悪影響が懸念されている。内外で決算や業績見通しに対するハードルが上がってきたようにも見える。
あとは二階幹事長の「五輪中止」発言だ。質問のなかでの答えなので、言葉だけがひとり 歩きしている可能性はあるが、そういったリスクも意識せざるを得ない状況となっている。大阪を筆頭にコロナ感染拡大が顕著となっており、市場には警戒感が高まりつつある。専門家の一部は「再度の緊急事態宣言が必要」との見方を示しているが、菅首相は「訪米までは何とか」といった感じだ。後手を踏んでいる政治が、日本経済を破壊するかもしれない。
<マーケット・ストーリー>
まん延するコロナに関しては、必要な措置はとられないらしい。「このまま全員感染しちゃうんじゃね」的な意見も出てきた。この浮遊するビニール塊を政府は救う気がないと思われる。「私たち見捨てられるの・・・?」
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